肩関節固定術について
肩関節固定術は、ペットの肩関節の問題を治療するための手術です。この手術は、他の方法では改善が難しい場合に行われます。
肩関節固定術が必要な場合
この手術は以下のようなケースで必要になることがあります。
- 肩関節がずっと外れたままで痛みがある場合(脱臼)
- 骨が大きく折れていて治りにくい場合
- 関節がひどく傷んで動かせない場合
肩関節が動かなくなると心配に感じるかもしれませんが、ペットは肩甲骨を動かすことで、その分を補うことができます。そのため、術後も多くのペットが普通に歩けるようになります。
手術の流れ
肩関節固定術は次のような流れで行われます。
- 診断と計画
レントゲンなどで骨や関節の状態を調べ、どの角度で固定するかを決めます。通常、肩は約110度の角度で固定します。 - 手術の実施
骨や関節をしっかり固定するために、専用の金属製の器具(プレートやスクリュー)を使用します。 - 術後の確認
手術後にレントゲンで固定の状態を確認し、正しく治っているかをチェックします。
術後の管理
術後は、以下の点に注意してペットをケアします。
- 安静が大切です:骨が癒合するまで、ペットはケージ内で過ごし、短い散歩だけに制限します。
- 固定具の使用:肩の周りに包帯や副子(固定用の器具)を装着して、関節が動かないように保護します。
- 定期的なチェック:レントゲンで骨の状態を確認し、回復の進み具合を確認します。
術後の見通し
ほとんどのペットは、手術後3~4か月で肩がしっかり固定されます。手術後の歩き方に少し変化が見られることもありますが、日常生活に大きな影響が出ることはほとんどありません。重い合併症も非常にまれです。