動物のリハビリテーション:家族が知っておきたい基礎知識
「手術を受けたけど、この後どうすれば元気に戻るの?」愛する子のことが気になる飼い主さんにとって、リハビリテーションは家族もできるケアです。
ここでは、動物病院で行うリハビリと、自宅でできるケアについて、お話します。
そもそもリハビリテーションって何?
リハビリというのは、ケガや病気で動きが不自由になった犬や猫が、再び元気に動けるよう手助けをする特別なケアのこと。目的は以下の3つがメインです。
- 筋力や関節の動きを良くする
- 痛みを和らげる
- 日常生活を楽にする
動物病院では、ペットの体調や状況に合わせてオーダーメイドのリハビリプランを立てます。
動物病院で行うリハビリテーション
動物病院では、専門的な機器や知識を使って、ペットに最適なケアを行います。例えばこんな方法があります。
冷やすケア(冷却療法)
手術後の初めの3日間は、腫れや痛みを抑えるために冷やします。アイスパックや冷たいタオルを使って、1回5~15分を1日3~4回が目安です。
温めるケア(温熱療法)
手術から3日以上経ったら、温めるケアが役立ちます。筋肉の緊張をほぐし、血の巡りを良くする効果があります。ただし、まだ腫れが残っている場合は控えましょう。
やさしいマッサージ
優しく体を撫でたり揉んだりすることで、筋肉をリラックスさせたり、血流を良くしたりできます。動物が気持ちよさそうにしているかを確認しながら行いましょう。
関節を動かす練習(他動的運動)
飼い主さんがペットの足や関節をそっと曲げたり伸ばしたりする方法です。無理せず、やさしく行うことで関節の動きやすさを保てます。
動いてみる練習(能動的運動)
回復が進んできたら、ペットが自分で動く練習を始めます。短い散歩や低い段差の上り下りなど、簡単な運動から少しずつ始めてみましょう。
自宅でできるリハビリ
病院でのケアだけでなく、自宅でのリハビリも大切です。こんなケアがあります。
- 冷却療法:運動後の腫れや痛みを軽減
- 温熱療法:筋肉や関節を柔らかくして動きやすくする
- マッサージ:血流を良くしてリラックスさせる
- 他動的運動:関節をやさしく動かして可動域をキープ
これらを始めるタイミングや頻度については、獣医師のアドバイスを受けてくださいね。無理せず、安全に進めることが何より大事です。
リハビリの良いところって?
正しく続けると、リハビリにはこんな良いことがあります!
- 回復が早くなる:術後の治りがスムーズになり、日常生活も楽に戻れます。
- 痛みが軽くなる:ペットが快適に過ごせる時間が増えます。
- 家族の絆が深まる:一緒に頑張ることで、ペットとの信頼関係がより強くなります
注意したいポイント
リハビリをする際、こんなことに気をつけましょう。
- ペットが嫌がったり痛がったりしたら無理をしない
- 必ず獣医師の指導を受けながら進める
- 状況を見ながら、方法や頻度を調整する