トキソプラズマ症

トキソプラズマ症

トキソプラズマ症について

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動物から人間に感染する人獣共通感染症として、世界的に広く知られている病気です。トキソプラズマという原虫が原因で、猫科の動物にだけ糞便のなかに虫の卵が排泄されるため、猫の病気として知られています。
人間に感染し、特に妊婦が感染すると流産・死産を起こすこともあります。
猫自身の健康に関していえば、成猫は多くの場合、感染しても特に症状があらわれません。子猫の場合は急性感染すると死亡する場合もあります。

原因

トキソプラズマ原虫をもっている肉や、野ネズミや小動物などをつかまえて口にすることによって感染します。
また、感染している猫の糞便から感染することもあります。
排泄した糞便はそのときには感染力をもっていませんが、2~3日経過すると、成熟して感染力をもつようになります。
この成熟した虫の卵は非常に抵抗力が強く、屋外で1年以上感染力をもったまま生き続けます。
糞便だけでなく、唾液や鼻汁、尿を介して感染したり、まれに眼や鼻や皮膚の傷口から感染することもあります。

症状

感染してあらわれる症状はさまざまです。
肺炎、肝障害、神経症状、下痢などがみられることが多いようですが、症状がまったくあらわれない場合もあります。

治療

抗生物質、消炎剤などを用いて対症療法を行います。